○井手町がん患者アピアランスケア支援事業実施要綱
令和6年9月25日
要綱第31号
(趣旨)
第1条 この要綱は、がん治療に起因する脱毛や乳房切除などの外見変化を補完する補整具の購入費用を、予算の範囲内において助成することにより、治療後もがんの罹患前と同様の生活を維持できるよう、がん患者の治療と社会参加等の両立を支援する事業の実施について、必要な事項を定めるものとする。
(助成対象者)
第2条 この事業の助成対象者は、次の各号に掲げる要件の全てに該当する者とする。
(1) 申請時に井手町の住民基本台帳に登録されている者
(2) がんと診断され、申請時に治療中又は過去に治療を受けたことがある者で、治療に伴う脱毛等の症状又は外科的治療等による乳房の変形により、補整具を必要とする者
(3) 過去に本町又は他の自治体が実施する補整具購入に係る同様の助成を受けていない者
2 助成金の交付対象となる経費(以下「助成対象経費」という。)は、前項に規定する補整具の購入費とし、付属品並びにケア用品(クリーナー、リンス及びブラシ等)の購入費、購入のために要した交通費及び郵送費等は助成の対象外とする。
3 医療保険各法による医療に関する給付の対象となるもの並びに国又は地方公共団体が別に負担する対象となるものは助成の対象外とする。
(助成金額)
第4条 助成金の額は、助成対象経費の2分の1に相当する額(1円未満切り捨て)とする。ただし、別表に掲げる額を上限額とする。
(交付の申請)
第5条 助成金の交付申請をしようとする者(その者が未成年である場合にあっては、その法定代理人。以下「申請者」という。)は、井手町がん患者アピアランスケア支援事業助成金交付申請書兼請求書(別記第1号様式。以下「申請書兼請求書」という。)に、次に掲げる書類を添付して、町長に提出しなければならない。
(1) 本人確認書類
(2) がんの治療(手術、薬物療法、放射線療法等)を受けたこと又は現に受けていることが確認できる書類の写し(がん治療に伴う脱毛、外科的治療等による乳房の切除又はそれらのおそれが見込まれることを証明する書類に限る。)
(3) 補整具の購入に係る領収書及びその明細書(宛名、購入日、購入金額、購入品目、金額の内訳、領収書発行者の名称の記載があるもの)
(4) その他町長が必要と認める書類
2 申請者は、申請書兼請求書内で支援事業に係る一切の手続を民法(明治29年法律第89号)第643条に基づき委任することができ、受任者は同法第653条第1号の規定に関わらず、支援事業に係る手続きを委任されているものとする。
3 第1項の規定による申請書兼請求書は、購入した翌日から起算して1年以内に町長に提出しなければならない。
(助成金の返還)
第7条 町長は、不正な手段により助成金の交付を受けたものがあると認めたときは、当該交付決定を取り消し、助成金の全部又は一部の返還を命じることができる。
(受給権の譲渡又は担保の禁止)
第8条 助成金を受ける権利は、譲り渡し、又は担保に供してはならない。
(関係機関との連携等)
第9条 町長は、助成金の交付を行うことの決定のための調査又は過去に交付した助成金に係る調査のために特に必要と認めるときは、申請書兼請求書で取得している同意の範囲内で、官公署その他関係機関に対し、必要な資料の提供を求め、又は事実の確認若しくは聴取を行うことができる。
(その他)
第10条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は町長が別に定める。
附則
この要綱は、公布の日から施行し、令和6年4月1日から適用する。
別表(第3条、第4条関係)
区分 | 要件 | 助成上限額 |
ウィッグ等 | がん治療に伴う脱毛に対応するため、一時的に着用するもの(毛付き帽子、装着時に皮膚を保護するネットを含む。) | 30,000円 |
乳房補整具 | 外科的治療等による乳房の形の変化に対応するための補整具 (1) 補整下着(下着とともに使用するパッドを含む。) (2) 人工乳房(直接肌に張り付けて使用するもの、ただし乳房再建術等によって体内に埋め込まれたものを除く。) なお、(1)(2)のいずれかとし、人工乳房については、両側乳がんを除き、1人1台に限る。 | (1)20,000円 (2)50,000円 |